- 2024-02-25
- 2024-03-16
抗菌薬(抗生物質)について①
皆さまこんにちは。病気のことや治療のことなども、ときどき発信していきたいと思います。今回は抗菌薬(抗生物質)についてです。
抗菌薬とは、細菌をやっつける薬のことを言います。抗生剤や抗生物質という方がなじみがあるかもしれませんが、これらは微生物が作った抗菌薬だけを差します(抗生物質は、抗菌薬の一部ということです)。
日本では、抗菌薬の不適切投与が問題となっています。いまだに、かぜに抗生剤を処方されているケースも多く見られます。近年、国もこの問題に対し、対策を講じています。どの様な場合に抗菌薬が必要か、また必要ないのに抗菌薬を使うことの何が悪いのかなど何回かに分けてお伝えしたいと思います。
感染症とは、病原体が体に入ってきて症状が出る病気のことです。病原体には、細菌以外にも、ウイルス、真菌(カビ)、寄生虫などがあります。
細菌やウイルスは目に見えないため、イメージがしにくいです。細菌とウイルスは全く違うものですが、ごっちゃになっている人が多いかもしれません。細菌感染症とウイルス感染症は、どちらも発熱など共通した似たような症状を出すため、区別が難しいです。
一般の方の抗菌薬に関する認識のアンケートでは、約60%の方が抗菌薬がウイルスをやっつけると間違った認識を持っており、正解した人の割合は10%台でした。
また、抗菌薬がかぜに効くと思っている人が約半数おり、正解した人の割合は20%台でした。
というわけで、今回は抗菌薬は細菌に対するお薬で、ウイルスには効きませんよというお話しでした。次回は、どの様なときに抗菌薬が必要かについてお伝えする予定です。抗菌薬(抗生物質)について② – たかみこどもクリニックブログ (takami-kodomo.com)