• 2026-09-21

家庭や学校でてんかん発作を止める点鼻薬スピジア®について

スピジア.jp

2025年12月、日本初の経鼻投与型抗けいれん剤であるスピジア®が発売されました。当院でも何名か処方しております。この薬は、てんかん発作が長く続きそうなときに家庭や学校で使用できる点鼻薬です。

てんかん発作が長く続いて止まらない場合、病院では注射薬を主に使用しますが、病院外で使用できる薬剤は限られていました。昔は、ダイアップ®という座薬が使用されていたこともありますが、吸収に時間がかかるため目の前で起こっている発作を止める効果は期待できません。

2020年12月ブコラム®という口腔内投与(頬粘膜から吸収)できる薬が発売されました。この薬は即効性があり、3か月頃の乳児から使用できる大変良い薬です。但し、口腔内投与というのが一般の方にはなじみが無く、やや抵抗があるように思います。てんかん発作中は、口から唾液が流れ出てくることが多く、投与にコツが必要です。また、18歳以上では使用できません。

スピジア®は点鼻投与する薬剤であり、投与方法は簡単です。ノズルの先端を鼻のあなに差し込み、おしりの部分をカチッと音がするまで押し込むと薬が噴霧されます。薬の保存は室温(30℃以下)であり、持ち運びも可能です。条件が揃えば、学校等での使用も可能となりました20260416_jimurenraku_supijia.pdf。但し、病院外での使用は6歳以上となっています(ブコラム®と違い、成人でも使用可能です)。6歳未満ではブコラム®が使用可能です。スピジア®の成分はジアゼパムであり、実はダイアップ®座薬と同じです。点鼻薬では吸収が早いだけでなく、鼻腔から嗅神経及び三叉神経を介して直接脳に到達する経路があると推察されており、同じ成分でも効果が早く出るとされていますスピジア点鼻液5mg/7.5mg/10mgインタビューフォーム_202512

てんかん発作の多くは5分以内におさまりますが、5分以上続く場合は自然に止まりにくくなります。そのため、5分以上続く発作を早期てんかん重積状態として、薬剤投与すべきタイミングとされています(てんかん診療ガイドライン2018)。

尚、学校等で教職員等がスピジア®を投与するための条件は、①医師から学校に対する文書による指示書を発行する②患者の保護者から学校にてんかん発作による緊急時にスピジア®投与することの依頼、です。スピジアに関する説明、投与方法などは、スピジア.jp | ヴィアトリス製薬合同会社がくわしいです。保護者向けあるいは学校向けの説明があります。学校で投与することをお願いする際には、担当医、保護者、学校でよく打ち合わせをしておいた方が良いでしょう。

まとめとして、スピジア®を持っておくことを考慮する人です(処方・使用については担当医とよくご相談ください)

①6歳以上 ②5分間以上のてんかん発作が起こる可能性が比較的高い(長めの発作が起こりやすい)

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